「ダイエットを続けていたら、体重が落ちなくなった」
「食べる量を減らしたせいで、代謝が下がった」
ようじゅ今回は、2026年最新版の代謝を戻す科学的方法を紹介します
- ダイエット中の代謝低下は、筋肉が減ることだけで起こるわけではない
- チートデイで代謝が持続的に回復し、減量が進むという証拠は乏しい
- リフィードやダイエットブレイクは、減量を続けるための選択肢になる
- 休憩中は食べ放題にせず、今の体重を維持できる量を目安にする
代謝を戻せば、ダイエットが成功するわけではない
最初に押さえておきたいのは、代謝への効果があることと、体脂肪がより多く減ることは同じではないという点。
間欠的ダイエットと従来のダイエット法を比較した研究。
間欠的ダイエットは安静時代謝量を47kcal高く維持したが、ウエストや体脂肪量には差がなかった



この研究では、途中でカロリーを戻す”間欠的ダイエット”とぶっ続けのダイエットを比較しています
| 評価項目 | 研究数 | 休憩を挟む群の変化 | 制限を続ける群の変化 | 群間差(重み付け) | 95%信頼区間 | p値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 体重(kg) | 11 | −5.49* | −5.19* | −0.01 | −0.70〜0.69 | 0.99 |
| 体脂肪量(kg) | 7 | −3.54* | −3.46* | 0.26 | −0.32〜0.84 | 0.38 |
| 体脂肪率(ポイント) | 5 | −2.73* | −2.13* | 0.23 | −0.43〜0.88 | 0.49 |
| 除脂肪量(kg) | 6 | −0.99 | −0.65 | 0.17 | −0.63〜0.98 | 0.67 |
| BMI(kg/m²) | 4 | −2.30* | −2.23* | 0.09 | −0.31〜0.49 | 0.66 |
| 腹囲(cm) | 3 | −8.15* | −8.40* | 0.95 | −0.80〜2.70 | 0.29 |
| 安静時代謝量RMR(kcal/日) | 7 | −39.23 | −91.86* | −47.31* | −73.51〜−21.11 | <0.001 |
確かに代謝の低下を抑える効果は出ているが、それだけで減量の結果が劇的によくなるわけではない。



代謝回復戦略はダイエットもラクになるのでおすすめではありますが、それだけでめちゃくちゃ痩せるかというと、そういうわけではありません
なぜダイエットをすると代謝が下がるのか?
そもそもダイエット中に代謝が下がるなんて本当なの?



この前提自体を疑う人もいるかもしれませんが、結論から言うと”本当”です
体が小さくなることと、省エネになることは別
ダイエット中に代謝が下がる理由は、大きく2つある。
| 代謝が下がる理由 | 体で起きていること |
|---|---|
| 体の組織が減る | 小さくなった体を維持するために必要なエネルギーが減る |
| 代謝適応が起こる | 体の大きさの変化だけでは説明できない、追加の代謝低下が起こる |



この2つが”基礎代謝が減る”大きな要因。これ以外にも体がだるくなってNEATが減るなどもあります
CALORIE試験に参加した109人(女性77人、男性32人)を解析した研究。
最初の6ヶ月で体重が平均7.3kg、RMRが101kcal/日低下したが、その60%が組織現象、40%が代謝適応によるものだった
当然、この割合は誰にでも当てはまる固定値ではない。
そして代謝低下のすべてを「体が省エネになったから」と考えるのも間違い。



ダイエットが成功する=体脂肪が減れば、その組織を維持するためのエネルギーも当然減ります。つまり、ダイエットする以上代謝低下は絶対に避けられません
筋肉を守っても、代謝低下を完全には防げない



このことから、「筋肉が落ちるから代謝が下がる。だから筋トレをすれば大丈夫」も嘘だということがわかります
もちろん、減量中に筋肉を守ることは大切。
ただ、代謝低下を担っているのは筋肉だけではない。



実際に研究でも、臓器別のカロリー消費量が調べられています
CALORIE試験の二次解析をした研究。
各臓器が担う代謝量を調べた。



この研究を見ると、脂肪組織はたしかに骨格筋より少なくはなりますが、エネルギーを消費している組織だということがわかります
| 組織・臓器 | 1kgあたりのエネルギー消費量の目安 |
|---|---|
| 骨格筋 | 約13kcal/日 |
| 脂肪組織 | 約4.5kcal/日 |
| 肝臓 | 約200kcal/日 |
| 脳 | 約240kcal/日 |
| 心臓・腎臓 | 約440kcal/日 |
筋肉は脂肪組織より、1kgあたりでは多くのエネルギーを使う。
しかし、脂肪組織の消費量もゼロではない。



結果として、筋トレで筋肉を保ったとしても、脂肪が減れば代謝が減ります。実際に”筋トレ&高タンパク質”でも、代謝は維持できなかったという研究があります
20人の若者トレーニー(男性5人&女性15人)を対象にした研究。
2週間にわたって-37.5%のカロリー制限をしてもらったところ、安静時代謝率が1602kcal→1508kcalまで下がった。
これは小規模な学会報告で、筋トレの効果そのものを比較した試験ではない。
それでも、「高タンパク食と筋トレをすれば代謝は絶対に落ちない」とは言えない例であるのには違いない。



骨格筋が減るよりは代謝低下が少なくなると推測されるのは事実ですが、骨格筋を保っても代謝低下をゼロにすることはできません
チートデイ・リフィード・ダイエットブレイクの違い



代謝低下はゼロにするものではなく、できるだけ少なくするもの。そして、そこで使えるのが代謝回復戦略です
代謝回復戦略には3つの方法があって、主に「どれくらいの期間、食事量を増やすか」と「どこまで量を管理するか」が違う。
| 方法 | 期間の目安 | 食事量の考え方 | 主に検討したい役割 |
|---|---|---|---|
| チートミール・チートデイ | 1食〜1日 | 普段の制限を緩め、好きなものを食べる。量を管理しない使い方も多い | 食事の楽しみ。ただし過食につながらないか注意する |
| リフィード | 1〜3日程度 | 維持カロリー付近に戻す。糖質を中心に増やすことが多い | 短い休憩や、トレーニングに向けた補給 |
| ダイエットブレイク | 1〜2週間程度など | 一定期間、維持カロリー付近で過ごす | 食事制限の負担を軽くし、減量を続けやすくする |
一般的に短期的にカロリーを戻すのがチートデイとリフィード。
その中でも好きなものを自由に食べる日をチートデイ、維持カロリーなどの目標カロリーを設定する場合をリフィードと呼ぶことが多い。
そして、それより長い1週間以上の維持カロリーをダイエットブレイクと呼ぶ。



そして基本的には”期間>>>量”で代謝を戻す効果が大きいです
① チートデイ:代謝を戻すためのドカ食いはおすすめしない



まずは一番有名なチートデイから紹介していきます
有名な方法だが、代謝回復の証拠は乏しい
チートデイは名前こそ有名だが、代謝を戻す方法としての効果は十分に確認されていない。
単発の「チートデー」や「チートミール」といった短期間の自由摂取プロトコルに、潜在的な「代謝促進」効果があるかどうかは不明である。
2025年のレビュー論文 [5]
というのも、代謝が上がりそうな証拠はあれど、実際に代謝をあげた研究は驚くほどないから。



後ほど紹介するように、どちらかというとチートデイは「厳しいダイエットの欲望が向かう先」として使われます
ホルモンが増えても、その後の減量が進むとは限らない
でも代謝は上がりそうな研究はあるのに、実際に代謝をあげた研究がないってどういうこと?



代謝に関するホルモンなどを計測した例はありますが、実際の代謝を計測した例はないということです
被験者となったのは肥満男女8人で、朝8時から夜8時の12時間にわたり、好き放題ファーストフードを食べてもらった。
このとき摂取したカロリーは”120kcal/体重”で、1日に必要なカロリー”30kcal/体重”の実に4倍だった。
ちなみにこの研究は、70kgの男性なら8400kcal、50kgの女性なら6000kcalとかなりの量を爆食いさせたもの。



その結果、血中レプチン濃度は約40%上昇したことが報告されています
ただ、これは「大量に食べると、エネルギー調節に関わるホルモンが変化した」というだけ。
ひねくれた見方をすると、「代謝が持続的に回復し、その後の体脂肪がよく減るようになった」と実証されたわけではない。



ホルモンの変化と、実際の結果が合わないのはあるあるです。これだけでは、代謝については断定できません
計画的な楽しみとしては使えるが、合わない人もいる



もしチートデイに使い道があるとすれば、自分は代謝よりも心理面だと思っています
なぜなら、ヒトは”先延ばし”が得意だから。
たとえば「ラーメンを食べちゃダメだ!」は難しくても、「今日は食べない。でも、週末には食べよう」は比較的ラクに実践できるだろう。



このように欲求を先延ばしにすることで、日々の食事管理を続けやすくなることがわかっています
減量などの目標に向かう途中に、あらかじめ計画した楽しみを組み込むことが、自己調整や意欲の維持に役立つことが報告された
ただし、ここで注意すべきなのが「計画的に食事を楽しむことと、衝動的なドカ食いは別」ということ。
たとえば、普段はお菓子を禁止しているのに、お土産のクッキーを1枚食べてしまったとする。
このとき、「もう今日はダイエットに失敗したから、チートデイにしよう」と、そのまま予定外のドカ食いに移行する人もいるだろう。



こういったドカ食いを”禁欲違反効果(どうにでもなれ効果)”と呼びますが、このようなチートデイはおすすめできません
自分も昔はチートデイを入れていたが、結局ドカ食いを誘発して過食気味になった。



実際にチートデイはお腹が空いていないのに食べることで満足感も少なく、なんならお金を使いすぎて罪悪感を抱えることも多いので今は全く実践していません
2-3日間にわたってカロリーを戻す”リフィード”



次に紹介するのが、2-3日にわたって維持カロリーに戻す”リフィード”です
短期的な研究で糖質によるリフィードが効果的なことが判明した



1990年代の研究でホルモンバランスを回復できることが証明されたリフィードですが、実際に代謝を測定した研究でも効果があることが判明しています
リフィードの研究として有名なのが2000年のパドヴァ大学による研究。
健康な女性10人を対象にしたもの。3日間にわたる-50%という激しいダイエットをしてもらった後、3日間にわたる+40%のリフィードを実施した。
このとき、被験者には糖質過多と脂質過多の2パターンでリフィードをしてもらっている。
- 糖質メイン:糖質64%, 脂質25%, タンパク質11%
- 脂質メイン:糖質35%, 脂質55%, タンパク質11%



一方のグループは糖質をがっつり摂取し、もう一方のグループは資質をがっつり摂取しています
そして3日間にわたるリフィードの後、代謝に関係するホルモンであるレプチンと1日の消費カロリーを測定した。
- 糖質でリフィードしたときはレプチンレベルが28%上昇し、エネルギー消費量も7%上昇した!
- 脂質でリフィードしたときはレプチンも代謝量も変わらなかった!



糖質を大量摂取したところ代謝が戻った一方で、脂質を大量摂取しても代謝が戻りませんでした
理由はハッキリとしていないが、代謝に影響するホルモンであるレプチンは糖質に反応することが判明した。
この研究によって「リフィード=糖質で維持カロリーに戻す」という方法がすっかり定着したのだ。
長期的な研究でもリフィードをしたほうがラクに痩せた



長期的研究によってリフィードは実際のダイエットでも効果的なことが判明しています。
実際の長期的なダイエットにリフィードを組み込んだ例として、2014年の研究がある。
この研究は肥満の女性74人を対象にしたもので、彼女らを2つのグループに分けた。
- ぶっ続けダイエット:6週間ずっとカロリー制限を続ける
- リフィード:”11日間のカロリー制限⇄3日間はカロリーUP”のサイクルを6週間繰り返す
実際に被験者が摂取していたカロリーも紹介しておこう。
| ベースライン | 11日間 | 3日間 | フォローアップ | |
|---|---|---|---|---|
| 摂取カロリー(kcal) | 2460 | 1365 | 1971 | 1611 |
| タンパク質(g) | 104 | 85 | 98 | 80 |
| 炭水化物(g) | 332 | 187 | 271 | 221 |
| 脂質(g) | 79 | 30 | 54 | 44 |
| ベースライン | 実験中 | フォローアップ | |
|---|---|---|---|
| 摂取カロリー(kcal) | 2432 | 1186 | 1562 |
| タンパク質(g) | 115 | 74 | 78 |
| 炭水化物(g) | 322 | 163 | 214 |
| 脂質(g) | 75 | 26 | 43 |



ぶっ続けグループはカロリー制限量がリフィードグループより多いうえ、リフィードもないためダイエットがだいぶ厳しいことがわかります
6週間のダイエット期間後に4週間のフォローアップを行い、合計10週間に及ぶデータを集計したところ結果は以下のようになった。
- 6週間後にはどちらも脂肪が減っていた!(リフィード:-6.28kg vs ぶっ続け:-5.39kg)
- さらにフォローアップも含めると、リフィードグループのほうがリバウンドしなかった!(リフィード:-5.41kg vs ぶっ続け:-3.21kg)



カロリー制限量が明らかに少ないリフィードグループのほうが体重が落ちたうえ、リバウンドもしませんでした
そしてフォローアップを含む代謝変化もグラフ化されている。


赤線がリフィードグループ、青線がぶっ続けでダイエットしたグループになる。



リフィードをしたグループを示す赤線は代謝が低下していませんが、青線のぶっ続けグループは代謝が下り坂になっています
さらにぶっ続けでダイエットをしたグループではフォローアップ期間もなかなか体重が戻っていない。
リフィードグループはリフィード分カロリーを多く摂っていたにも関わらず、ダイエットに有利な結果となったのだ。
トレーニーがリフィードをするとき、そこには”代謝を上げる”以上に重要な意味がある



今までの研究は運動習慣のない肥満の人を対象にしたものでしたが、最近ではトレーニーにもリフィードは効果的なことがわかってきました
2020年に筋トレをしている人を対象にした研究が発表された。
この研究は『筋トレをしている人にリフィードは有効か?』を調べたもので、参加者となったのは普通体型のトレーニー男女27人。
- ぶっ続けダイエット(CR):毎日25%のカロリー制限を行う。
- 土日リフィード(RF) :平日は35%のカロリー制限を行い、土日は維持カロリーに戻す
実際の摂取カロリーを図示したものが下記になる。





どちらのグループも平均したら-25%/日のカロリー制限になります
この研究ではタンパク質摂取量が”1.8g/体重”で、脂質はどちらのグループも”0.7g/体重”を摂取。
残りすべての栄養素は糖質に振り分けるという現実のトレーニーにかなり近いスタイル。



必要最低限のタンパク質・脂質以外は糖質という設定なので、リフィードグループは土日にかなりの量の糖質を摂取していることになります
被験者には上半身と下半身の筋トレを週2回ずつしてもらい、7週間後に安静時代謝率(RMR)と体組成を計測した。
- どちらも同じくらい脂肪が落ちた!
(リフィード:-2.8kg vs ぶっ続け:-2.3kg) - リフィードグループは代謝の低下が少なかった!
(リフィード:-38kcal vs ぶっ続け:-78kcal) - リフィードグループのほうが筋肉が減少しなかった!
(リフィード:-0.2kg vs ぶっ続け:-1.9kg)



どちらのグループも脂肪減少量こそ変わらなかったが、リフィードグループのほうは筋肉が全く減少していませんでした
この研究の発表後、「代謝低下については解析が間違っていて本当は有意差がないのでは?」という議論がされています [11]



どちらにしても代謝低下は40kcal程度の差しかないのであまり気にしなくていいと思います
この研究で重要かつ新しい発見は筋肉量。
この研究では筋トレ&リフィードの組み合わせでダイエット中の筋肉分解作用が防げることがわかったのである。
しかもこの研究で測定されているのは『水分を抜いた筋肉量(dry Fat Free Mass)』。



ようするに水分量による影響は除外されており、真の筋肉量が測定されてることを意味しています
なぜこんなことが起きたのか?はっきりとした理由は今のところ不明。
他の研究で長期間のカロリー制限がタンパク質の分解を促進するという結果が出ていることを考えると、リフィードによってダイエットが最長でも5日間に制限されたことで筋肉の分解が阻止できたのかもしれない。



ダイエットから連続10日もするとタンパク質の分解が進みます。
リフィードを入れたことで最長でも連続5日にできたことによりメリットを享受できた可能性があります
他にはリフィードグループは単に糖質を多く摂取していたので、筋トレのパフォーマンスUPに繋がり筋肉の分解が阻止できた可能性がある。
しかしこの研究の筆者が「トレーニングのボリュームはグループ間で同じだった」と行っていることからもその可能性は低そう。
ハッキリとした理由は定かではないが、筋トレ&リフィードの組み合わせで筋肉の分解も阻止できることが判明したのである。
- リフィードをすることで代謝を回復させることができる
- リフィードをするときは糖質を多めに摂ると代謝が回復する
- リフィードと筋トレを組み合わせることで筋肉の分解も防止できる
代謝回復戦略③ダイエットブレイク



リフィードから維持カロリーをさらに伸ばしたもの、それがダイエットブレイクです
ダイエットブレイクとは和訳すると”ダイエット休憩”で、読んで字のごとくダイエット中に1-2週間の休憩(=維持カロリーに戻す期間)を設定する手法。
ダイエットブレイクは比較的最近になって出てきた概念で、始まりとなったのは「ダイエットは3割サボっても大丈夫!継続のコツは休憩だと論文で判明」で紹介した2003年の研究。(R)



実はこの研究、著者の立てた仮説とは全く逆の結果が出た研究。
しかしそのおかげで偶然にもダイエットブレイクの研究が始まりました
この研究では、肥満男女142人を3つのグループに分けて5ヶ月間のダイエットをしてもらった。
| グループ | 休憩の期間 | 休憩の回数 |
|---|---|---|
| ①休憩なし | ナシ | ナシ |
| ②長期間の休憩 | 6週間 | 1回 |
| ③短期間の休憩 | 2週間 | 3回 |



あるグループはダイエットしない期間を1回だけ6週間取り、また別のグループはダイエットしない期間を2週間×3回取りました
昔から研究の世界では被験者にダイエットをさせても、ダイエットが終わるとすぐにリバウンドしてしまうことが知られていた。
ダイエットが終わった実験後になると被験者はみんなリバウンドする。
なら意図的に実験の合間にダイエットしない休憩期間を作ったらその時期に被験者はリバウンドするはず!
そんな仮説のもと、この条件で5ヶ月のダイエットをしてもらったのちに11ヶ月のフォローアップ測定したところ以下のような結果になった。





フォローアップも含めて一番痩せたグループ、それはダイエットを短期間休んだグループでした
研究者の予想と反して、長期休憩を挟んだグループはリバウンドするどころかぶっ続けのダイエットと同じくらい痩せた。
そして短期休憩を取ったグループに関してはリバウンドするどころかダイエットに最も成功したのだ。



2005年にライル・マクドナルドという人物がこの現象に”ダイエットブレイク”という名前をつけ、「フレキシブル・ダイエット」という本のなかで紹介したことでこの名前が広まりました
ダイエットブレイクでぶっ続けでカロリー制限するよりも1.5倍も痩せた
このような経緯で広く知られるようになったダイエットブレイクだが、「好きなものを食べて痩せる!『フレキシブルダイエット』完全ガイド」で紹介した2017年の研究でその威力が確認された。
これは51人の肥満男性を対象にしたもので、2つのグループに分けて-33%のカロリー制限をしてもらった。
- 16週間ぶっ続けでダイエットしたグループ
- ”2週間のダイエット⇄2週間のダイエットブレイク”を8回繰り返したグループ



ダイエットブレイクを取り入れたグループはカロリー制限をしている期間こそ16週間ですが、ダイエット期間はぶっ続けグループの倍近い30週間かかっています
この条件でダイエットをしてもらったところ、体重変化は下図のようになった。





黒く塗りつぶされた”ダイエット期間”を見ると、ダイエットブレイクグループはぶっ続けより155%も多く脂肪を落としています
そして1年後のフォローアップで測定されたリバウンドも考慮すると、ダイエットブレイクをしたグループはぶっ続けに比べて最終的に8.1kgも多く脂肪を落とした。



ダイエットブレイクは減量期間が倍増するんでしょ?ちょっとそれはどうなのかな?



確かにフィジークのような期限付きのダイエットには向きません。しかし一般人にとってはダイエット期間が7.5ヶ月かかったとしても40年にわたって理想の体型でいられるなら安いものです
2021年、ついにダイエットブレイクがトレーニーの世界へ



元は肥満治療の研究から生まれたダイエットブレイクですが、最近になってトレーニーを対象にした研究も出てくるようになりました
2020-2021年にトレーニーを対象にしたダイエットブレイクに関する研究がいくつか行われているので紹介しよう。
研究①ダイエットブレイクでドカ食いが減った
まず紹介するのは2020年に行われた研究。
この研究では筋トレをしている男女38人を2つのグループに分けてダイエットしてもらった。
- コントロール(CON) :25%のカロリー制限を6週間にわたって行う
- ダイエットブレイク(INT):25%のカロリー制限を2週間行うごとに1週間のダイエットブレイクを行う(合計8週間)



ちなみに被験者は”1.8g/体重”のタンパク質を摂取したうえで、週3回の筋トレを行なっています
そして実験終了前後で体組成を計測したところ、以下のような結果に。
- どちらのグループでも同じように体脂肪量が落ちた!(全被験者平均:-1.2kg)
- どちらのグループも筋肉量と安静時代謝率は落ちなかった!(全被験者平均:±0kg, +12kcal)



残念ながらこの研究ではダイエットブレイクをしても減量効果や代謝への影響は見られませんでした
しかし、この研究では一つ大事なことが報告されている。
それは『脱抑制(disinhibition)』のスコアがコントロールで上がったのに対して、ダイエットブレイクグループでは下がったのである。(CON:+0.66、INT:-0.85)
この脱抑制を防ぐことは、言わずもがな長期的なダイエットの成功に欠かせない。研究者も以下のように結論づけている。
長期的なダイエットによる脱抑制の影響を軽減し、ダイエットブレイクは長期的なダイエットのアドヒアランスを高める。
Madelin et al, 2020
ダイエットブレイクは肥満者ほど激烈な効果をトレーニーにもたらさなかったものの、心理的には大きな効果があることがわかったのである。
研究②
次に紹介するのが、2021年に行われたトレーニーを対象に「ダイエットブレイクは効果的か?」を調べた研究。
この研究は筋トレをしているアスリート26人を対象にしたもので、被験者を2つのグループに分けた。
- ぶっ続けグループ(CER):12週間連続でダイエット後、3週間の維持カロリー期間を取ったグループ
- ダイエットブレイク(IER):「3週間のダイエット↔︎1週間のダイエットブレイク」のサイクルを3回繰り返すグループ



この研究ではどちらのグループも”週に体重×0.7%減”と理想的なペースが設定されています
3大栄養素の内訳は”2.3g/体重”のタンパク質を摂取し、総カロリーの20%を脂質から摂取。
そして残りのカロリーはすべて糖質から摂取している。
この条件でダイエットをしてもらい脂肪量を測定したところ、結果は以下のようになった


○:ぶっ続け ●:ダイエットブレイク



どちらのグループも同じだけ体脂肪が減っていることがわかります
次に筋肉量を測定した結果が下図になる。


○:ぶっ続け ●:ダイエットブレイク



どちらのグループも同じだけ筋肉を維持しています
そして代謝の測定結果が下記になる。


○:ぶっ続け ●:ダイエットブレイク



代謝の低下率に関してもグループ間で差はありませんでした
先ほどの研究と同じように、減量効果に関してはダイエットブレイクを取り入れても特に目立った違いは見られなかった。
しかしこの研究でもダイエットブレイクを取ったグループのほうが空腹感が低く、食べたい欲求も強くなかったことが報告されている。



どうやらすでに普通体型のトレーニーがダイエットブレイクをしても、肥満の人ほど劇的な効果は得られないようです
ただ、このダイエットブレイクはトレーニーに効果がないと断言するのも早計。
研究が始まったばかりでまだわからないことだらけだからである。



少なくともダイエット効果を減らすことはなく心理的メリットが確認されているので、ダイエットに期限がない人は取り入れてみる価値はあります
- ダイエットブレイクは2週間にわたって維持カロリーにする手法
- ダイエットブレイクはぶっ続けダイエットに比べて大幅に体重を落とすことができる
- ダイエットブレイクには減量期間が倍増するというデメリットもある
- ダイエットブレイクは普通体型の人が取り入れても心理効果しか得られないかも
リフィードとダイエットブレイクは組み合わせてもいい



そして最後に、リフィードとダイエットブレイクはどちらか一方しか使えないわけではなく、当然両方を組み合わせてもOKです
実際に自分は、ダイエット中はリフィードとダイエットブレイクの両方を組み込むことが多い。



今までは両方取り入れるのがおすすめですよ、といったレベルの話でした。そして2026年になって、とうとうリフィードとダイエットブレイクを組み合わせた研究が出てきました
被験者となったのは肥満女性30人。2グループに分けて、12週間のダイエットをしてもらった。
- 12週間連続で-25%のカロリー制限
- 12週間の中に、7日分のリフィードと1週間のダイエットブレイク2回を実施





結果として、制限日はかなり少ないにも関わらず、どちらも同じくらい体重が減りました
- 制限日は84日 vs 63日
- 体脂肪はどちらも同じくらい減った(9.30kg vs 9.21kg)
ちなみに、この研究は安静時代謝を直接測っていない。
なので「代謝回復戦略によって、代謝が回復したから同じだけ痩せた」とは言えない。



しかし、ダイエットをかなり休んでも体重が同じくらい落ちたのは事実です。休んでも結果が同じなら、休みはできるだけ多い方がいいという人がほとんどじゃないでしょうか
ちなみに自分がこれらの代謝回復戦略をいれるとき、まず平日は減量用の食事にして、週末は維持カロリーに戻すリフィードを取り入れる。
そして1ヶ月~1.5ヶ月に一回くらい、1〜2週間のダイエットブレイクを入れる。



ちなみに、これが”最も効率的なスケジュール”というわけではありません。自分がやりやすいように、ダイエットを休んでもらえればOKです
まとめ
今回は、代謝回復戦略についてまとめた。
- 代謝回復戦略は、ダイエットを劇的に成功させる魔法ではない
- 代謝回復戦略は、チートデイ・リフィード・ダイエットブレイクの3つに集約される
- 代謝回復戦略は、リフィードとダイエットブレイクを合わせるのがおすすめ



実際に代謝回復戦略を取り入れると、「こんなにダイエットって休んでいいの?」となるはず。そして「ダイエットって、ある意味テキトーでも痩せるんだ」というのもわかるのでおすすめです
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