「リバウンドしまくっているから痩せづらい体になっている」
ようじゅよく聞く話ですが、これは本当なのでしょうか?
- リバウンドしても、筋肉も脂肪も元通りになるだけ
- ただし高齢者だけはこの通説があてはまるかも
- 代謝低下だけは長引く可能性があるので注意
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結論:リバウンドを繰り返しても痩せづらいことはない。
結論から言うと、リバウンドしても痩せづらいということはなさげ。
実際に最近のレビュー論文でも、「リバウンドの繰り返しが体組成や代謝率に対して悪影響を及ぼすという証拠は薄い」と結論づけられている。
ヨーヨーダイエットが脂肪の増加と代謝低下を招き、痩せづらくなるのかを調べた研究。
横断研究・コホート研究・介入研究から、体組成や代謝を調べた研究を抜き出した。
- ヨーヨーダイエットと体重やBMIの関係を調べた研究18件のうち、有意差を見出したのは5件だけだった。
- 20件中15件の研究が、脂肪の増加を観測できなかった
- 20件中18件の研究が、筋肉量の減少を観測できなかった
- 14件中12件が、代謝に関して悪影響を見いだせなかった
つまり確かにリバウンドの繰り返しによる悪影響を報告した研究もちらほらあるが、実際に有意差を見いだせていない研究のほうが圧倒的に多い。
だが火がないところに煙が立たないとのも事実。



なぜこのような説が生まれたのかと言うと、おそらく「高齢者にはこの話が適用されるから」だと個人的には思っています。
リバウンドによって、筋肉量は完全に回復するのか?
高齢者は筋肉よりも脂肪が優先的に戻る
まずこの説でよく言われるのが、「減量時に筋肉が失われるけど、リバウンド時は脂肪だけが戻るから太りづらい」という話。
実はこれ自体は事実といえば事実で、この現象を観測したことで有名な研究がある。
被験者となったのは50-70歳の女性78人。5ヶ月の減量後、1年の追跡調査をした。
「減量中は脂肪1kgあたり0.26kgの筋肉量が減るのに対して、リバウンド中は脂肪1kgあたり0.12kgしか筋肉量が戻らない」ことを示した。
実際の結果は下記のようになっている。
| 0month | 5month | 11month | 17month | |
| Weight (kg) | 89.76 ± 11.15 | 78.21 ± 10.57 | 79.93 ± 12.22 | 81.15 ± 13.49 |
| Fat mass (kg) | 39.55 ± 6.82 | 31.35 ± 6.61 | 32.32 ± 8.07 | 33.87 ± 8.98 |
| Lean mass (kg) | 52.22 ± 5.71 | 48.57 ± 5.63 | 48.81 ± 5.81 | 48.45 ± 5.92 |
とはいえ数値だけではなんのことかわからないと思うので、これを図にしたものも用意した。


減量期間中は脂肪と筋肉量がどちらも減っている。
そして5ヶ月目以降のリバウンド期では、筋肉量が横ばいなのに対して、脂肪量は徐々に増加していることがわかる。
実際に筋肉量に対する脂肪量の割合をグラフにしてみたのが下記。


つまりリバウンドによって、筋肉よりも脂肪が優先的に戻ったことになる。
この現象は、他の研究でも確かめられている。
実際にDEXAで測定したところ、減量中の筋肉減少量は、リバウンド中の筋肉回復量よりも少なかった。(男性で顕著)
被験者となったのは70-79歳の男女。
実際にこの研究の結果もグラフにしてみた。




どちらのデータも、まず体重減少時には筋肉も脂肪も減っている。
そしてリバウンド期だが、脂肪は戻り傾向だが筋肉量は横ばい。



実際に通説どおり「筋肉が落ちて脂肪だけ戻ったということになります。
若い人では体重が戻れば、体型が完全に元通りになるだけ
ただし、これらの研究はどれも高齢者ばかり。
実際に若い人を対象にした研究では、この現象は結構再現性が悪い。
体重が完全に戻り切れば、体組成も代謝も回復しきってしまう
たとえば古い研究に、若い30代女性に関して体組成を調べた研究がある。
体重減少によって減った基礎代謝や筋肉量は、減量終了後に回復した
被験者となったのは肥満女性12人(平均38.8歳)。
ベースラインの体重は98kgなので、まぁ先ほどの研究と同じくらい。


アメリカのテレビ番組”Biggest loser”の研究。
番組の企画で体重を58.3kg落とした被験者たちは、6年後に41.0kgのリバウンドをしていた。
この番組の参加者の体組成を測定したところ、次のような結果に。


この近似直線をみると、各データとえげつないくらい一致していることがわかる。
要はこの直線は「体重が減るときであれ増えるときであれ、80%が脂肪によるもの」ということを表している。
もし体重が増えるときと減るときで脂肪の割合が違うなら、同じグラフとしてプロットしたときにここまで直線になることはない。
そしてこの体型が戻ると元通りになると言うのは、この記事の読者に一番近いであろうアスリートの研究でも確かめられている。
減量と増量を繰り返すアスリート(ボクサーなど)においても、体重が回復すれば筋肉量も脂肪量も代謝も元通りだった。
つまり同化能力が落ちている高齢者ならまだしも、健康な若者〜中年においては、リバウンドしても元通りになる可能性が高い。
代謝低下はもしかしたら続くかも
ここで注意点が一つあって、もしかしたら代謝自体は低下したままの可能性がある。
実際に先ほどの”Biggest loser”の研究では、6年も経っているのに代謝の低下は続いていたことが報告されている。
「リバウンドを繰り返しているから痩せない」
こういう人はおそらく、代謝低下を考慮に入れずに”同じダイエット”をしているのではないだろうか。
代謝は低下している可能性があるので、同じようなカロリー設定は通用しない可能性はあるり
ただそれも考慮に入れて摂取カロリーを少なくすれば、確実に同じように痩せる。(みじめな気持ちにはなるかもしれないけど)



実際に自分も中学生の頃から体重の増加と減少を繰り返していますが、毎回痩せること自体は成功しています。
まとめ
今回はダイエットとリバウンドを繰り返すと痩せづらい体型になるのか?を紹介した。
- たしかに高齢者では、通説通り筋肉がなく脂肪が多い体になる可能性はある
- ある程度若い人であれば、体重が戻れば体型も元通りになるだけ
- ただし代謝低下だけは長引いている可能性があるので注意
ダイエットなんて、何回リバウンドしても振り出しに戻るだけ。



何回でもダイエットに果敢に挑戦していれば、いつかは成功する日が来ると思います。
参考文献
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関連文献
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