ストレス食いでストレスは減らない。食べても満たされない本当の理由

「仕事で嫌なことがあったから、今日は爆食いしよう」

「甘いものを食べればストレス解消になる」

「むしゃくしゃしたから、とりあえずコンビニで好きなものを買う」

ようじゅ

これらのストレス対処法は有名(?)ですが、実際は、ストレス解消どころかストレスの上塗りをする羽目になります

ストレス食いでストレスは減らない
  • ストレス食いをすると、その瞬間だけはストレスがやわらぐ
  • 食事によるストレス解消効果は3時間と持たず、その後は罪悪感に襲われる羽目になる
  • ストレス解消に本当に聞くのは、やっても罪悪感を感じない行動
ようじゅ

ストレス食いはその場のストレスを一瞬だけ下げる代わりに、体重増加、金銭の無駄遣い、罪悪感、自己嫌悪という新しいストレスを後から連れてくる諸刃の剣です

動画はこちら

目次

ストレス食いはストレスを解消するが、その効果は3時間ももたない

ようじゅ

結論から言うと、ストレス食いは「その場の気分を少し変える」という意味では効果があります

しかし、その効果は一瞬のもの。

実際に3時間もすれば、食事によるストレス解消効果は消えることがわかっている。

高度な加工食品は、食後~食後1時間においてはポジティブな感情を増やし、ネガティブな感情を減らした。

しかし、その効果は3時間後には消失していた。

つまり、ストレスを感じたときに甘いものやジャンクフードを食べると、たしかに一時的には気分が変わる可能性がある。

ただし、その効果の持続性は短く、もって食事をしてから1時間ほど。

実際この研究でも、3時間後の気分には影響を与えなかったことが報告されている。

ようじゅ

つまりストレス食いは効果がないというよりは、その場しのぎのストレス解消法でしかないというわけです

ストレス食いは、あとからストレスを上塗りする

でもその場でとりあえずストレスが解消されるならいいんじゃないの?

ようじゅ

確かにその通りですが、ストレス食いの問題は食べている最中ではなく食べ終わったあとにやってきます。

それは”罪悪感というヒトにとって強烈なストレスを生み出すこと。

  • 「また食べてしまった」
  • 「ダイエット中なのに何をしているんだ」
  • 「コンビニで無駄に2000円も使ってしまった」
  • 「明日の体重を見るのが怖い」

このように、人によってはストレス食いをすることで元あったストレスにストレス食いの罪悪感と自己嫌悪という新しいストレスが乗ってくる。

たとえば、仕事のストレスで夜に爆食いしてしまったとする。

このとき、「あー、食べた食べた!本当にむかついたけど、すっきりしたし明日から頑張るか!」と思えるならストレス食いをしようと止める気はない。

ようじゅ

一方で、その瞬間は気分がラクになっても、後々で罪悪感を感じるなら要注意です

  • 翌朝、体重が増えているのを見て「また太ってしまった」と思う
  • 昨日散財しちゃったから、今月はお金がないな…と金銭面の心配をする
  • 昨日の食べすぎで胃が重いし、むくんでいるな…とがっかりする
  • 昨日のことを思い出し「ダイエット中なのに自分はなんて意志が弱いんだ」と自分を責める

これらの感情が少しでも浮かんでくるなら、ストレス食いによってストレスを解消するどころか、ストレスを追加注文しているだけ。

実際にストレス食い以外にも、罪悪感を感じるようなことはストレス解消どころかストレスを悪化させることが知られている。

ようじゅ

ストレスが消えるどころかストレスが増えているかつ脂肪が増えて金銭的ダメージも食らうという最悪のストレス解消法です

ストレス解消には「問題解決型」と「回避型」がある

じゃあストレスを感じたときに、実際にどうすればいいの?

ようじゅ

元も子もない話ですが、可能であればストレス源に対処するのが一番効果的です。

ストレスへの対処法は、大きく分けると2つある。

  • 問題解決型
  • 感情調節型
ようじゅ

そして問題解決型は適応的なストレス対処法、感情調節型は不適応なストレス対処法です

ストレス解消法①問題解決型

問題解決型というのは、文字通りストレスを引き起こしている問題そのものにアプローチする方法。

  • お金がないのがストレスなら、転職して収入を増やす
  • 締め切り間際のタスクがストレスなら、そのタスクをさっさと終わらせる
  • 人間関係のストレスがあるなら、その人と距離を置く
ようじゅ

このようにストレスを感じたとき、そのストレスの元となっているものに対処しようとする方法が問題解決型のアプローチです

ストレス解消法②感情調節型

そして感情調節型というのは、ストレス源ではなくストレスによって発生した”感情”に対処しようとする方法。

ようじゅ

このときよくありがちなのが、ストレスを感じているはずなのにストレスを上塗りするような行動を撮ることです

  • お金がないのがストレスなのに、そのストレスを忘れるために買い物をする
  • 締め切り間際のタスクがストレスなのに、そのストレスを紛らわせるためにゲームをする
  • 人間関係でストレスを感じたから、そのストレスを忘れるために暴食する
ようじゅ

このようにストレス源そのものではなく、ストレスによって生じる感情をどうにかしようと頑張るのが感情調節型のストレス対処法です

真に効果的なのは”ストレス源に対処する”こと

そして言わずもがな、可能であればストレス源に対処するのが一番のストレス解消法になる。

ストレス源に対処すると言うのはその場こそしんどい場合が多いですが、長い目でみたらストレスを最小にする方法。

たとえばストレス食いでその場のストレスを紛らわしたとしても、明日締め切りのタスクは明日締め切りのままだし、嫌な上司とは明日も顔を合わせなきゃいけない。

結局はこのストレス源に対処しないと、毎日のようにストレス食いをして気を紛らわせなきゃいけなくなる。

ようじゅ

ストレス食いで体重増加と自己嫌悪(そして散財)という新たなストレスを作り出すのではなく、問題そのものに対処するのが一番の近道です

どうしても耐えられないなら、罪悪感が残らない方法に逃げる

そんなこと言われても、現実はそんなに簡単に変えられない。こっちは今すぐストレスを発散したいんだよ!!

ストレス源に対処したほうがいいのは正論ですが、今この瞬間にもう無理な日もあるのも事実。

  • 仕事のタスクに忙殺されそうでも、上司に相談する勇気も気力もない
  • 人間関係に疲れているけど、そう簡単に関係を切れない
  • 常に明日暮らしていくお金も不安だけど、そんなに簡単に収入は増えない

そんなときに「問題に対処しましょう」と言われても、そんなことはわかったんだよとなるのがオチ。

ようじゅ

どうしても目の前のストレスに耐えられないときは、せめて後から罪悪感が残らない方法でストレスに対処するのがおすすめです

たとえばアメリカ心理学会が提唱しているストレス解消法なんかもおすすめ。

  • 社会的支援を求める
  • 栄養豊富なものを食べる
  • マッサージやストレッチで筋肉をリラックスさせる
  • 瞑想する
  • 早めに寝る
  • 体を動かしてみる
  • 自然の中で過ごす
  • 好きな行動を思いっきり楽しむ

実際に、ストレス食いをよくする過食がちの人は他にストレス解消を持っていない(or 機能していない)傾向にあることが報告されている。

摂食障害の女性は、ネガティブな感情に反応して食べる頻度がそうでない人よりも多かった

一方で、ストレス食いをするけれど標準体重の人は、ストレス食い以外にもストレス解消法を持っていたことが報告されている。

ストレス食いをするけれど、標準体型の人を調べた研究。

これらの人々は、ストレス食い以外にも、体を動かしたり他のストレス解消法も持っていた。

たしかに「どんなときでもストレス源に対処しろ!逃げるな」というのがしんどいときがあるのも事実。

かといって、後から罪悪感や自己嫌悪に陥るようなストレス解消法は他の問題を引き起こす。

ようじゅ

ストレスに対して必要なのは「あとから自分を責めなくて済む逃げ道」。逆にストレスが限界のときに最も避けるべきなのは、さらに自分を嫌いになるような行動だと思います

そもそもストレスって悪いことじゃない

そして最後に、そもそも「ストレスが悪い」という考え自体がただの思い込み。

ようじゅ

実際にストレスというのは人生で頑張っているからこそ起こるもので、ストレスは生きている限り避けられないものです

ストレスが悪者にされがちな現代だが、実はストレスそのものよりストレスに対する考え方が重要。

ようじゅ

実際にストレスを悪いものではなく「自分を高めるもの」と捉えることで、ネガティブどころかポジティブな影響があることがわかっています

ストレスが自身の健康に影響を与えると認識しており、かつ多量のストレスを抱えている人は早期死亡のリスクが43%高かった

ストレスを「自分を強化するもの」と捉えるか「自分に害をなすもの」と考えるかで、ストレスに対する反応が変わった

ストレスによる動機などを「体が戦うための準備をしてくれている」と再評価したところ、ストレスに対する反応がより適応的になった

  • 「ストレスは能力を高める」というマインドセットは、「ストレスを低下させる」というマインドセットよりも成長ホルモンの増加を引き起こした
  • ストレスが挑戦として評価された場合、「ストレスは能力を高める」というマインドセットでは、ポジティブな感情の増大・認知的柔軟性の向上が見られた
  • 「ストレスは能力を低下させる」というマインドセットでは、認知的および感情的な結果が悪化した

このように、ストレス=悪いものと捉えるのをやめて、ストレスは挑戦において避けられないものであり、ストレス反応はその挑戦に対処するために体が準備してくれていると考えるだけでストレス反応がポジティブになる。

実際に自分が慣れていないことに”挑戦”するときは、ストレスというのはつきもの。

ようじゅ

自分もYouTubeでの発信をしていてストレスを感じる時はもちろんありますが、「これは前に進んでいる証拠だ」と考えるようになってからストレスを受け入れつつも作業をこなせるようになっています

まとめ

今回はストレス食いについてまとめた。

ストレス食いはストレスを高める
  • ストレス食いのストレス緩和効果は数時間で終わる
  • ストレス食いは、罪悪感というより強いストレスを引き起こす
  • どうしてもストレスを解消したいなら、罪悪感を感じない行動が吉

最強のストレス対処法は、そもそもストレスは悪くないどころか、むしろ積極的に感じにいくという方法。

実際に人はコンフォートゾーンの外にでるときにストレスを感じるもの。

ようじゅ

一度騙されたと思って、ストレスを感じた時は「これは自分が人生でちゃんと挑戦している合図だ。そしてこの挑戦を乗り越えるために体が準備をしてくれているんだ」と考えてみることをおすすめします

参考文献

1. Cummings JR, Schiestl ET, Tomiyama AJ, Mamtora T, Gearhardt AN. Highly processed food intake and immediate and future emotions in everyday life. Appetite. 2022;169: 105868.

2. Spoor STP, Bekker MHJ, Van Strien T, van Heck GL. Relations between negative affect, coping, and emotional eating. Appetite. 2007;48: 368–376.

3. Frayn M, Livshits S, Knäuper B. Emotional eating and weight regulation: a qualitative study of compensatory behaviors and concerns. J Eat Disord. 2018;6: 23.

4. Keller A, Litzelman K, Wisk LE, Maddox T, Cheng ER, Creswell PD, et al. Does the perception that stress affects health matter? The association with health and mortality. Health Psychol. 2012;31: 677–684.

5. Crum AJ, Salovey P, Achor S. Rethinking stress: the role of mindsets in determining the stress response. J Pers Soc Psychol. 2013;104: 716–733.

6. Jamieson JP, Nock MK, Mendes WB. Mind over matter: reappraising arousal improves cardiovascular and cognitive responses to stress. J Exp Psychol Gen. 2012;141: 417–422.

7. Crum AJ, Akinola M, Martin A, Fath S. The role of stress mindset in shaping cognitive, emotional, and physiological responses to challenging and threatening stress. Anxiety Stress Coping. 2017;30: 379–395.

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次