リコンプか、ダーティーバルクか。【バルクアップ完全ガイド:筋トレ初心者編】【YouTube動画-42】

筋トレをするなら、とりあえず食いまくれ!

ようじゅ

エビデンス界隈では否定されがちなこの説ですが、実は筋トレ初心者には当てはまる可能性があります

バルクアップ完全ガイド:筋トレ初心者編
  • 筋トレ初心者は筋肥大のポテンシャルが高いので、カロリー過剰にしても筋肉に向かう可能性が高い
  • 肥満 or 太り気味だと感じる人は、マイナスカロリーにしてリコンプを狙うほうが自己肯定感は上がりがち
ようじゅ

今回はバルクアップ完全ガイド、筋トレ初心者編になります

動画はこちら

目次

筋トレ初心者は食いまくるが正当化される

「筋肉をつけたければ、とりあえず食いまくれ!」

「そんなことをしても太りまくるだけ、リーンバルクしろ!」

ようじゅ

こんな風に諸説ある筋トレ界隈ですが、筋トレ初心者に限っては”食いまくる”が正当化される可能性が高いです

なぜなら、筋トレ初心者は筋肥大のポテンシャルが高く、過剰にした分のカロリーが筋肉に向かう可能性が高いから。

筋トレ未経験者の男性73名(平均年齢:23.1 ± 4.4歳)を対象に、3つのグループに分かれてもらった。

スクロールできます
グループ名総摂取カロリー体重あたりの総摂取カロリータンパク質 (g/kg)炭水化物 (g/kg)脂質 (g/kg)
① 高蛋白・高カロリー (CHO/PRO)約 4,430 kcal58 kcal/kg約 3.0 g約 10.3 g約 1.4 g
② 高炭水化物・高カロリー (CHO)約 4,430 kcal58 kcal/kg約 1.5 g約 11.5 g約 1.3 g
③ コントロール群 (CTRL)約 2,500 kcal32 kcal/kg約 1.4 g約 4.8 g約 1.1 g
ようじゅ

普段の食事プラス、2200kcalのバカみたいなサプリによって摂取カロリーをマシマシにされています

そしてトレーニング内容は下記の通り。

項目内容
期間8週間
頻度週4回(月・火・木・金)
セッション時間1回あたり 60 〜 90分
セット数・レップ数全種目 4セット × 8回
強度1RM(最大挙上重量)の約70%
ようじゅ

週4かつ、4セット×8レップを完璧にこなせたら重量を挙げるという漸進性過負荷の原則に則って重量を上げていくという、王道の筋トレ内容になっています

参考までに、実際に行なっていた筋トレ種目は下記の通り。

実施日ターゲット部位と種目
月・木スクワット、レッグカール、ラットプルダウン、EZバーカール、腹筋
火・金インクラインプレス、アップライトロウ、ベンチプレス、三頭筋プッシュダウン、腹筋
ようじゅ

いたって普通のトレーニング内容です

8週間後に水中体重測定法(Hydrostatic Weighing)で体組成を計測したところ、下記のような結果になった。

カロリー過剰にしたグループは、どのグループも脂肪が全く増えずに筋肉が大幅に増えるという結果に。

一方で維持カロリーにしたグループは、ややリコンプ気味な気配はあるが有意差はない。

ようじゅ

このように筋トレ未経験者が筋トレを始めるときは、オーバーカロリーにしても過剰分のカロリーは筋肉に向かう傾向があります

なので筋トレをこれから始める人は、オーバーカロリーかつ漸進性過負荷の原則に則って筋トレすることで、筋肉を大幅に増やすことができる。

ちなみに、この研究から「タンパク質は摂りすぎても意味がない」ということがわかる。

ようじゅ

1.5g/体重という十分なタンパク質を摂っていれば、3.0g/体重というバカみたいなタンパク質を摂っても追加の筋肥大効果はありません

つまり最低限のタンパク質さえ摂っていれば、細かいタンパク質などはどうでもいいということだ。

ただし肥満に悩んでいて「筋トレをはじめよう!」という人は、むしろリコンプを狙ったほうが体型は劇的に改善する

筋トレ初心者は、カロリー過剰にしていても筋肥大に向かう可能性が高い。

ようじゅ

ただし肥満で悩んでいる or ちょっと脂肪が気になる人は「脂肪を落として筋肉を増やす=リコンプ」を狙うほうがQOLが爆上がりすると思います

ぶっちゃけ言うと、体が肥満っぽくて悩んでいるのにオーバーカロリーにして筋肉だけ増やしても、余計肥満っぽい体型になるだけ。

「パワーリフターのようなとりあえず巨漢になりたい!」というなら止めはしないが、「異性にも同性にもモテるかっこいい体を作りたい」という目的ならリコンプを狙うほうが早い。

肥満体型の人は、普通にダイエットしながらリコンプを狙え

ようじゅ

実際に肥満体型の人は、かなりのマイナスカロリー状態でもリコンプが達成できることがわかっています

筋トレ未経験者の肥満男性(体脂肪率24%ほど)を集め、-40%のカロリー制限をしてもらった。

このとき、高タンパク質 vs 普通タンパク質で分かれてもらい、4週間を過ごしてもらった。

ようじゅ

一方のグループは2.4g/体重と多めのタンパク質、もう一方のグループは1.2g/体重と若干少なめのタンパク質になっています

PFCバランス高タンパク質コントロール
タンパク質”体重×2.4g”“体重×1.2g”
炭水化物311g286g
脂質38g86g

この栄養条件で4週間過ごしてもらったところ、体組成は下記のような結果に。

どちらも体重こそ減ったものの、その中身には違いがある。

高タンパク質グループが筋肉を増やしつつ体脂肪を減らしたのに対して、普通タンパク質グループは体脂肪は減らせたが筋肉は増えていない。

ようじゅ

このようにしっかりとタンパク質を摂る必要はありますが、タンパク質をしっかりと摂って漸進性過負荷の原則にしたがった筋トレをすればリコンプできる可能性は全然あります

ちなみにタンパク質を2.4g/体重も摂らなければいけないかと言うとそれはやや多いかもしれないが、1.2g/体重ではやや心許ない。

ようじゅ

筋肥大に必要なタンパク質量に関してはこちらの記事を参考にしてみてください。自分だったら2.0g/体重は摂ると思います

ちょっとぽっちゃりくらいの人は、”-200kcal”でリコンプを目指す

ある程度肥満の人は普通のダイエット(たとえば一般的に推奨される”0.7%/体重”など)でリコンプを狙ってもいいが、やや肥満気味で脂肪もちょっと落としたい…くらいの人だとアグレッシブすぎる目標な可能性がある。

そんな人は、-200kcalくらいのカロリー制限でリコンプを狙ってみるのがおすすめ。

「カロリー制限は筋肥大を阻害するのか?」を調べたメタ分析

研究52件を集めて、体重の減少量から実際のカロリー不足量を測定した。

被験者の大半は高齢者で肥満者かつ筋トレ未経験者。

このメタ分析では、カロリー制限がキツくなるほど、確かに筋肥大が阻害されることがわかった。

しかしその効果が顕著になるのは、赤線で示した-200kcalのラインを超えたくらいから。

ようじゅ

維持カロリー ~ -200kcal程度では、カロリーがマイナスになる可能性は低いです

大幅な肥満で劇的な体型改善を望むなら普通のダイエット&筋トレ、脂肪も落としたいくらいのレベルなら-200kcal未満の控えめなカロリー制限&筋トレで体型の改善を狙うのがおすすめ。

まとめ

今回は筋トレ初心者向けのバルクアップ方法についてまとめた

筋トレ初心者のバルクアップガイド
  • これから筋トレをはじめる細身体型の人は、大幅なカロリー過剰にしてもほとんどが筋肉に向かう可能性がある
  • 結構な肥満体型の人は、普通にダイエットしつつ筋トレすることで劇的な体型改善を目指すのがおすすめ
  • やや脂肪も気になる程度の人は、-200kcalの控えめなダイエットをしつつ筋トレを始めるのがおすすめ

ちなみに体重で正規化すると下記のようになる。

属性体重あたりのカロリー
ほぼ維持カロリーおよそ30kcal/体重
大幅なカロリー過剰およそ60kcal/体重
ようじゅ

体重で正規化する人も多いですが、個人的には維持カロリーから◯kcalで増減を考える方がいいと思います

参考文献

1. Rozenek R, Ward P, Long S, Garhammer J. Effects of high-calorie supplements on body composition and muscular strength following resistance training. J Sports Med Phys Fitness. 2002;42: 340–347.

2. Longland TM, Oikawa SY, Mitchell CJ, Devries MC, Phillips SM. Higher compared with lower dietary protein during an energy deficit combined with intense exercise promotes greater lean mass gain and fat mass loss: a randomized trial. Am J Clin Nutr. 2016;103: 738–746.

3. Murphy C, Koehler K. Energy deficiency impairs resistance training gains in lean mass but not strength: A meta-analysis and meta-regression. Scand J Med Sci Sports. 2022;32: 125–137.

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