「デカくなりたければとりあえず食いまくれ!」
「食べすぎても全部脂肪になるだけ!リーンバルクだ!」
ようじゅ永遠に議論されている”リーンバルク” vs “ダーティバルク”ですが、全員にとってどちらがいいと決められるほど、実は話はそこまで単純じゃありません
そして重要なファクターのうちのひとつが、筋トレ経験の有無。
ということで今回は「筋肥大のためのカロリー完全攻略ガイド」の筋トレ経験者編。
- 筋トレ経験者にとってリスクがない無難なバルクアップ法は”維持カロリーのリーンバルク”
- セット数を増やして積極的な筋肥大を狙っているときは、>+500kcalのカロリー過剰も戦略としてあり
- 脂肪が増えようがなんだろうが絶対に筋肉を増やしたい人は、>+1500kcalの大幅なカロリー過剰もあり



結論を言うと筋トレ経験者がバルクアップする場合にも維持カロリー程度が無難だと思いますが、もう1段階上の筋肥大を狙うために”カロリー過剰+ボリューム増加”を使うのもありだと思います。
動画はこちら
筋トレ経験者は基本的にリーンバルクをすべし、と言われる理由
結論をいうと、筋トレ経験者にははいわゆる”リーンバルク”が無難な可能性が高い。
なぜなら食べまくっても脂肪が増えまくる可能性が高いから。



個人的にはリーンバルクといえど、もはや維持カロリーでもよいと思っていて、+500kcalのカロリー過剰でも多すぎる可能性すらあります
カロリー制限で筋肥大しないはウソ
え、でもカロリーはオーバーにしないと筋肥大しないんじゃないの?



それはよくある誤解で、別にオーバーカロリーにしなくても筋肥大はします
「カロリー不足は実際に筋肥大を阻害するのか」を調べたメタ分析。
研究52件を集めて、体重の減少量から実際のカロリー不足量を測定した。


この研究は「カロリー制限は筋肥大を阻害するのか?」を調べたメタ分析で、結果を要約すると”カロリー制限は筋肥大を阻害”する。
しかしその効果が顕著に表れ始めるのが赤線で示した-200kcalあたりで、実はそれ以下の多少のカロリー制限や維持カロリーでは大して筋肥大は抑制されない。



この研究は筋トレ経験者に適用するには、”肥満者かつ筋トレ初心者が大半”という注意点もありますが、逆にいえば”高齢者かつタンパク質が少ない研究が大半”という救いもあります
つまり筋トレ経験者は肥満者ほどカロリー制限に強くないし筋トレ初心者ほど同化能力も高くないが、高齢者ほど筋肉をつけるのが難しくはないしタンパク質もしっかり1.6g/体重をとっているのでそう言う意味では同化能力が高い人が多い。
なのでこれらが相殺して、筋トレ経験者であっても十分に維持カロリーで筋肥大することは可能。



それどころか「筋トレ経験者でもリコンプすらできる」ので、維持カロリーでのバルクアップくらいなら全然可能です
リスクを取らずにバルクアップしたいなら”維持カロリー”一択
維持カロリーでもバルクアップはできるし、何より維持カロリー以上にオーバーカロリーにしても筋肉ではなく脂肪が増える可能性が高い。



実際にこのことを示した研究がいくつかあるので、紹介します
39名のエリートアスリートを対象にした研究。
自由摂取(Ad Libitum Group:ALG) vs +500kcal(Nutritional Counseling Group:NCG)に分かれてもらい、週4のトレーニングをしてもらった。
まずは被験者の属性から。
| 項目 | NCG (n=21) | ALG (n=18) |
|---|---|---|
| 年齢 (歳) | 19.1 ± 2.9 | 19.6 ± 2.7 |
| 身長 (cm) | 179 ± 7.4 | 180 ± 7.9 |
| BW:体重 (kg) | 70.7 ± 8.5 | 74.9 ± 5.7 |
| FM:脂肪量 (kg) | 7.3 ± 1.6 | 10.3 ± 3.5* |
| 体脂肪率 (%) | 11 ± 3 | 14 ± 5 |
| アスリート経験 (年) | 11.8 ± 2.8 | 13.1 ± 3.2 |
| 前シーズンの筋トレ時間 (h/週) | 3.8 ± 0.5 | 3.9 ± 0.3 |



アスリート歴は10年以上かつ体脂肪率は10%前後など、とても鍛え抜かれたアスリートであることがわかります。
そしてカロリー配分は下記の通り。
| グループ | 摂取カロリー (増減) kcal | 体重あたりの総摂取カロリー | タンパク質 (g/kg) | 脂質 (g/kg) | 炭水化物 (g/kg) |
|---|---|---|---|---|---|
| NCG (栄養指導群) | 3585 ± 600 (+544 ± 31*) | 51 kcal/kg | 2.4 ± 0.4 | 1.4 ± 0.3 | 6.8 ± 1.3 |
| ALG (自由摂取群) | 2964 ± 884 (-128 ± 418**) | 40 kcal/kg | 1.7 ± 0.4 | 1.5 ± 0.4 | 4.5 ± 1.9 |
カロリー配分として、NCGグループはだいたい+500kcal、ALGはだいたい維持カロリーになっている。
総体重あたり0.7%/週の増量を目指してもらい10週間すごしてもらった後、体組成を比較したところ次のような結果に。


まず体組成の結果をみると、カロリー過剰が大きかったグループは体脂肪量が圧倒的に増えていることがわかる。



一方で、筋肉量はどちらも同じくらい増加しています
そして次に、パフォーマンスの指標である1RMを比較したものが下記。


ベンチプレス、ベンチプル、スクワット…どの種目もどちらのグループも同じくらい筋力が向上したという結果に。
結果を要約すると、カロリーを過剰にしても維持カロリーと同じくらいしか筋肉量は増えなかったし、パフォーマンスも維持カロリーと同じくらいしか向上しなかった。



他には「カロリー過剰にしたのに筋肥大せず、脂肪だけが増えた」という研究もあります
筋トレ経験者の男性17名を対象にした研究。
3グループに分かれて、8週間過ごしてもらった。
- MAIN:維持カロリー
- MOD:+5%の中程度のカロリー過剰
- HIGH:+15%の大幅なカロリー過剰
各被験者の属性は下記の通り。
| 項目 | 全体 (n=17) | MOD群 (n=6) | HIGH群 (n=6) | MAIN群 (n=5) |
|---|---|---|---|---|
| 身長 (cm) | 173.2 ± 7.5 | 174.0 ± 7.2 | 174.6 ± 6.2 | 171.3 ± 9.5 |
| 体重 (kg) | 77.5 ± 11.7 | 79.2 ± 7.2 | 82.6 ± 7.5 | 71.7 ± 16.3 |
| ベンチプレス1RM (kg) | 98.4 ± 22.8 | 100.6 ± 29.3 | 103.6 ± 11.6 | 91.8 ± 24.8 |
| スクワット1RM (kg) | 139.7 ± 33.9* | 137.0 ± 44.5* | 147.3 ± 25.6 | 135.7 ± 35.4 |



ベンチプレスは100kg、スクワットは140kgと筋トレ中級者以上であることがわかります
そして各グループが摂取したカロリーは下記の通り。
| グループ | 摂取カロリー (増減) | 体重あたり (kcal/kg) | タンパク質 (g/kg) | 脂質 (g/kg) | 炭水化物 (g/kg) |
|---|---|---|---|---|---|
| MAIN (維持群) | 2527 ± 647 (+169 ± 205) kcal | 35.2 | 2.03 | 1.17 | 4.05 |
| HIGH (大幅増量群) | 3253 ± 262 (+719 ± 189) kcal | 39.4 | 2.17 | 1.40 | 4.53 |
| MOD (中程度増量群) | 3135 ± 333 (+489 ± 184) kcal | 39.6 | 2.18 | 1.32 | 4.75 |
MAINはほぼ維持カロリー、その次にMOD→HIGHの順でカロリーの増分が大きくなっている。
とはいえ正直な感想をいうと、MODのほうがややベースラインのカロリーが高いせいで、MODもHIGHも大して変わらないという印象。



つまるところ、この研究では維持カロリー vs カロリー過剰×2の比較になっています
そして8週間後に体組成と1RMを測定したところ、下記のような結果になった。
- 筋肉厚さに関しては、どのグループも差がなかった
- ベンチプレス1RMでは、HIGH群がMOD群とMAIN群をわずかに上回った
- HIGH群とMOD群では、MAIN群よりも皮下脂肪厚が増えた
- そもそも有意な筋肉量の増加がみられたのは上腕二頭筋のみで、大腿四頭筋と上腕三頭筋は筋肥大しなかった
- どのグループもベンチプレス1RMとスクワット1RMは向上した
つまりこの研究を要約すると、維持カロリーだろうとオーバーカロリーだろうと、どちらも筋肥大はしなかった。
そしてオーバーカロリーにした群に関しては、脂肪だけが増えた。



遺伝的限界に近いのか睡眠不足なのかトレーニングのやる気がなかったのかわかりませんが、オーバーカロリーにしても筋肥大が達成できなかった場合は、このように脂肪だけが増えるという残酷な結果になります
このように、闇雲にオーバーカロリーにしても筋肥大率は上がらず、闇雲に脂肪を増やすことになる可能性があるのだ。
ボディビルダーに大幅に食べさせたところ、脂肪ばかりが増えた
とはいえ、カロリー過剰にしたほうが筋肉が増えたと言う研究がないわけでもない。



実際にボディビルダーを対象にした研究では、大幅なカロリー過剰にしたグループのほうが筋肉が増えたという結果になりました
男性ボディビルダー11名を対象にした研究。
大幅なカロリー過剰 vs 控えめなカロリー過剰で体組成の変化を記録した。
実際の被験者の属性は下記の通り。
| 項目 | G1 (n=6) | G2 (n=5) | p値 |
|---|---|---|---|
| 年齢 (歳) | 26.5 ± 2.8 | 27.2 ± 1.7 | 0.64 |
| 体重 (kg) | 90.2 ± 13.3 | 89.8 ± 3.8 | 0.94 |
| 身長 (cm) | 179.1 ± 9.2 | 174.2 ± 2.3 | 0.27 |
| 安静時代謝量 (RMR) (kcal) | 2025.0 ± 218.1 | 1989.9 ± 69.5 | 0.73 |
| RMR超過エネルギー消費量 (kcal) | 4062.6 ± 635.6 | 2511.6 ± 109.5 | <0.001 |



どちらのグループも90kgと、なかなかの巨漢であることがわかります
そして各グループが摂取していたカロリー量とPFCバランスは下記の通り。



ちなみに後半で話す個人の結果を見ると、このボディビルダーの維持カロリーはだいたい4000kcal ~ 4500kcalくらいだと見積もることができます
| グループ | 総摂取カロリー | 体重あたりの総摂取カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
|---|---|---|---|---|---|
| G1 (約6,000kcal群) | 6087.6 kcal | 68 kcal/kg | 1.8 g/kg | 0.93 g/kg | 12.9 g/kg |
| G2 (約4,500kcal群) | 4501.4 kcal | 50 kcal/kg | 2.0 g/kg | 1.06 g/kg | 8.0 g/kg |
そして週6の筋トレを行なってもらい4週間後に体脂肪率はキャリパー、筋肉量は推定式に基づいて体組成を計測したところ、結果は下記のようになった。



ちなみに蛇足ですが「この骨格筋量の予測式はボディビルダーという特殊な人たち(極めて骨格筋が多い)には適していない」と指摘する人もいることは付け加えておきます


まずカロリーを大幅に摂取したグループのほうが、筋肉量も増えたと言う結果になっている。
しかし、それ以上に脂肪量も増加するという結果に。



ここで考えるべきは、大幅なカロリー過剰のグループは「筋肉が分解されやすい減量期」を長く取る必要があること
減量期も含めた視点で考えると、やはり脂肪を無駄につけることのない(維持カロリー程度の)リーンバルクに軍配があがる。
リスクを取ってでも筋肥大を狙うなら”+500kcal”のオーバーカロリー
一般的には、筋トレ経験者は維持カロリー程度のリーンバルクが無難な選択肢になる。



なぜなら筋肥大のメリットは享受できる可能性はありますが、脂肪増加というデメリットを抱え込まなくていいからです
かといって万人にとってリーンバルクが最適解かというと、実はそういうわけでもない。



というのもリスクがあるとはいえ、うまくいけばカロリー過剰のほうが筋肥大する確率が高いからです
カロリー過剰で大幅な筋肥大を達成する可能性が高まる



実際に先ほどの研究の”個人データ”を見てみると、カロリー過剰グループのほうが大幅な筋肥大を達成している人は多いことがわかります
実は先ほどのアスリートを対象にした研究だが、ありがたいことに個人のデータも掲載されている。
39名のエリートアスリートを対象にした研究。
自由摂取(Ad Libitum Group:ALG) vs +500kcal(Nutritional Counseling Group:NCG)に分かれてもらい、週4のトレーニングをしてもらった。





全体の結果をみるとALGのほうがいいように見えますが、各被験者の個別のデータをみてみると、大幅な筋肥大を達成している人はNCGのほうが多いことがわかります


この図からまず第一にわかることは、筋肥大率にはめちゃくちゃ個人差が大きいこと。
たとえばカロリー過剰のNCGグループでも筋肉が増えなかった人もいれば、ALGグループでも7%ほど筋肉を増やしている人もいる。
どれほど彼らのカロリー摂取量が正しいのかはわからないという問題はあるが、カロリー過剰をしたのにそれが全部脂肪になった人もいれば、維持カロリー程度でリコンプを達成した人もいるということだ。
そして”数”で考えれば、大幅なカロリー過剰をしたグループの方が4%以上の筋肥大が4人いるのに対して、維持カロリー程度では1人しかいない。



つまり大幅な筋肥大を達成した絶対値で言えば、カロリー過剰にしたグループのほうが多いと言うことになる
じゃあやっぱりカロリーはオーバーカロリーにしたほうがいいじゃん!
確かに希望的観測をするならそうだが、実際に筋肥大を取れるかはやってみないと誰にもわからない。



オーバーカロリーももちろん否定はしませんが、最低でも下記の条件は欲しいところです
- トレーニングに余裕があり、セット数を増やせる余力がある
- 仕事や家庭の事情で睡眠不足に陥っていない
- 栄養もしっかりと取れる環境にあり、体に力がみなぎる感じがある
もっと詳しく言うならば、この記事のセット数を増やすべきときの質問表ですべてがYES=セット数を増やすべきとなっている人は、オーバーカロリーにしてもいい。



このとき、同時にセット数を増やすことでもう1段階上の筋肥大を狙って停滞期を脱出するのは大いにアリだと思います
停滞期打破のために、セット数を増やしてカロリー過剰にするのはアリ
そして個人的に戦略としてありだと思っているのが、筋トレに停滞を感じたときに「カロリー過剰+セット数の増加」を試すこと。
なぜなら、筋肥大を一番予測するのが筋トレのセット数であり、筋トレ経験者はセット数を相対的に増やすと筋肥大する確率が高いから。



この二つの事実から、筋トレが停滞した時に「セット数の増加&中程度〜大幅なカロリー過剰」で停滞期脱出を図ってみるのはありだと思います
- 週のセット数と筋肥大・筋力向上の関係を調べた
- 該当部位を直接的に鍛えたセット数を1,間接的に鍛えたセット数を0.5とカウントした


- 被験者となったのは筋トレ経験者。
- 22セットvs+20%でセット数が筋肥大に及ぼす効果を調べた。


逆に今までと大して筋トレの内容に差がないのに大幅なカロリー過剰にしてしまうのは、脂肪が増えるリスクのほうが大きい可能性がある。
実際にセット数を増やすべきときにはある程度以上の筋肥大を狙うことになるので、そのときはオーバーカロリーにするのがおすすめ。



+500kcal程度のカロリー過剰もありですが、これをするならセット数を増やすなど筋肥大を積極的に狙っていくことが必要です
大幅なカロリー過剰は、何がなんでも絶対に筋肥大したい人向け



そして>+1500kcal以上のいわゆる”ダーティーバルク”ですが、これは何がなんでも絶対に筋肉をつけたい(脂肪は増えてもいい)と思うパワーリフターのような人向けです
というのも、先ほどのボディビルダーを対象にした研究でも、個人のデータを見てみると面白いことがわかる。



大幅なカロリー過剰によって、もれなく全員が筋肉量が増えています(そしてもれなく全員、脂肪も増えている)
男性ボディビルダー11名を対象にした研究。
大幅なカロリー過剰 vs 控えめなカロリー過剰で体組成の変化を記録した。


この研究にも個人の筋肉増加率と体脂肪増加率が載っていたので、それを個人的にひとつのグラフにまとめたのが下記。


この研究をみると、大幅なカロリー過剰をしているグループ(◯)は、全員が1.5%以上とある程度の筋肉量が増えていることがわかる。
一方で控えめなカロリー過剰にしていたグループは、筋肥大を達成できていない人もちらほらいる。



逆に言えば大幅なカロリー過剰のグループは、もれなく全員脂肪も増えています。
このことから、大幅なカロリー過剰が正当化されるのは、脂肪が増えようが何しようが、とにかく筋肉をつけたい人。
ちなみにこの戦略は筋肉が増える可能性は高いが、多かれ少なかれ脂肪も増える諸刃の剣。



ここらへんのデメリットを踏まえた上で大幅なカロリー過剰にする、という戦略を取るのはありです
まとめ:筋トレ経験者のためのバルクアップガイド
ここまでの研究をまとめてみると、個人的な考えもあわせて下記のようになる。
| 戦略 | 体重あたりのカロリー(目安) | カロリー平衡 | 狙い |
|---|---|---|---|
| 維持カロリーのリーンバルク | 35 ~ 40kcal/kg | ほぼ維持カロリー | リスクのない無難なリーンバルク |
| オーバーカロリーのリーンバルク | 50 kcal/kg | +500kcalくらい | セット数を増やすなど積極的な筋肥大を狙うときに使う |
| ダーティーバルク | >65 kcal/kg | >+1500kcal | ほぼ確実に脂肪も増える。絶対に筋肉を増やしたい人向け |
基本的には維持カロリーでも筋肉は増えるし、筋肥大に失敗しても脂肪が増えることはない。
セット数を増やすなどもう1段階上の筋肥大を狙う場合は、+500kcalにするのは戦略としてあり。
そしてパワーリフターなど、脂肪がいくら増えようがとにかく絶対に筋肉を増やしたい場合は+1500kcal以上の大幅なカロリー過剰も戦略としてはあり。



個人的におすすめなのは維持カロリーのリーンバルクですが、そこからどう自分向けにカスタマイズしていくかは個々の判断になると思います
コラム:筋肉を1kg増やすのに必要なカロリー量
ちなみに筋肉1kgあたりを増やすために必要なカロリー量は、下記のレビューで概算されている。
筋肉を増やすために必要なカロリーを概算したレビュー。



このレビューでは、筋肉1kgあたり6,692kcal(28000kJ)が必要という概算になっています


| 項目(画像の色) | 内容 | 1.5kg 増やすコスト | 役割 |
| 筋肉の材料(緑) | Nutrients for de novo protein synthesis | 1,195 ~ 1,243 kcal | 筋肉組織そのものになるエネルギー(タンパク質など) |
| 合成コスト(黄) | Energy cost of increased protein turnover | 約 4,015 kcal | タンパク質を合成し、筋肉として組み立てるための「工賃」 |
| 活動・代謝増(赤) | RMR, NEAT, ExEE elevation | 約 2,567 kcal | 筋肉が増えることによる基礎代謝の向上や活動量の増加分 |
| 消化のコスト(灰) | DIT (食事誘発性熱産生) | 約 2,271 kcal | 大量に食べたものを消化・吸収するために使われるエネルギー |
え、体重を1kg減らすために必要なカロリー量は体重あたり7200kcalじゃないの??



これはあくまで”脂肪”を減らすために必要なカロリー。ちなみに体脂肪を1kg減らすのに必要なカロリーは9000kcalという研究もあります
ちなみにこの違いがどこからくるかと言うと、組織の成分の違い。
脂肪細胞はほとんどが脂肪滴でできているが、筋肉は多くが水分。
だからこそ筋肉はパンプアップしたり水抜きの影響を受けたりしますが、脂肪はそうはならない。



脂肪と違ってあくまで必要なアミノ酸は1200kcalほどですが、脂肪に比べて圧倒的に合成コストが高いので最終的に7000kcalほどになると試算されています
参考文献
1. Murphy C, Koehler K. Energy deficiency impairs resistance training gains in lean mass but not strength: A meta-analysis and meta-regression. Scand J Med Sci Sports. 2022;32: 125–137.
2. Helms ER, Spence A-J, Sousa C, Kreiger J, Taylor S, Oranchuk DJ, et al. Effect of small and large energy surpluses on strength, muscle, and skinfold thickness in resistance-trained individuals: A parallel groups design. Sports Med Open. 2023;9: 102.
3. Ribeiro AS, Nunes JP, Schoenfeld BJ, Aguiar AF, Cyrino ES. Effects of different dietary energy intake following resistance training on muscle mass and body fat in bodybuilders: A pilot study. J Hum Kinet. 2019;70: 125–134.
4. View of The Resistance Training Dose-Response: Meta-Regressions Exploring the Effects of Weekly Volume and Frequency on Muscle Hypertrophy and Strength Gain. [cited 16 Feb 2026]. Available: https://sportrxiv.org/index.php/server/preprint/view/460/967
5. Scarpelli MC, Nóbrega SR, Santanielo N, Alvarez IF, Otoboni GB, Ugrinowitsch C, et al. Muscle hypertrophy response is affected by previous resistance training volume in trained individuals. J Strength Cond Res. 2022;36: 1153–1157.
6. Slater GJ, Dieter BP, Marsh DJ, Helms ER, Shaw G, Iraki J. Is an energy surplus required to maximize skeletal muscle hypertrophy associated with resistance training. Front Nutr. 2019;6: 131.









