母集団の平均を推定する

前回までの講座で、推測統計では得られたサンプルの値から”母集団のパラメータ”を推定すると話した。

ようじゅ

ということで今回は、実際に得られたサンプルの値から母集団の平均を推定してみます

この回で学ぶこと
  • 母集団の平均を推定する方法
  • 統計の本でよく出てくる”不偏推定量”の意味
  • 論文の結果はどこまで適用していいのか?問題

サンプル平均と母集団の平均値(推定値)は一致する

結論から言うと、サンプル平均がそのまま”母集団の平均(の推定値)”になる。

ようじゅ

ネタバラシをすると分散は「サンプルの分散」と「母集団の分散」は一致しませんが、平均は「サンプルの平均」がそのまま「母集団の平均(の推定値」になります

たとえば被験者として日本人男性10人を集めてベンチプレス1RMを測定したとしよう。

被験者ID 名前 1RM 測定結果 (kg)
001 Aさん 75
002 Bさん 90
003 Cさん 60
004 Dさん 115
005 Eさん 85
006 Fさん 120
007 Gさん 95
008 Hさん 70
009 Iさん 105
010 Jさん 85
合計 - 900

合計が900kgなので、ここからサンプル平均を求めると90kgになる。

$$\bar{x}=\frac{900}{10}=90$$

ようじゅ

そして、この値がそのまま母集団の平均の推定値になります

$$ \hat{\mu}=\bar{x}=90 $$

母集団の平均(神のみぞ知る真の値)が $\mu$ であり、その推定値 $\hat{\mu}$ はサンプル平均そのもの。

つまりこの例で言えば、母集団を”日本人男性”と仮定すると、日本人男性のベンチプレス1RMの平均は90kgになる。

ようじゅ

このようにサンプル平均を求めるだけで、そのまま母集団の平均の推定値になります

母集団の平均を求める一般式

ようじゅ

ここからは抽象度を1段階上げて、もう少し一般化した形にしてみよう。

各観測値(たとえば1RMやカロリー摂取量)を $x_i$ とすると、母集団の平均の推定値は、サンプル平均に一致する。

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